日中韓FTAシンポジウムの旅日記~その7

(続き)

 大明湖は、市民の憩いの場という感じで結構な人出がある。湖風が吹くと涼しい。柳の街路樹をみて、Y弁護士が、「おお~、心惹かれる」としみじみ言う。中国風の建物もあり、「やっと中国って感じがします」、とY弁護士が喜ぶ。

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(大明湖)

 ムンちゃんの彼氏も日本語ができるそうなので、彼氏にも日本語で話しかけるが、彼氏の方は照れているのか日本語で返してくれない。

 それでもめげずに話しかけていると、彼氏がムンちゃんを介して「先生は、関西人ですか?」といきなり切り込んできた。

 中国でも関西人は著名なのだろうか・・?一体彼氏の頭の中に想起されている関西人とはどんな人物像なのか・・・?疑問は浮かぶが、まあいいや。ここは中国、4000年の歴史。細かいことはどーでも良いのだ。

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(大明湖付近の中国風建物~家の前に人々が出て涼んでいる?)

 湖畔のお土産屋さん街には、なんと猫カフェがあった。ムンちゃんがへばりつくようにして入りたそうな気配を見せるが、彼氏以外全員スルー、ムンちゃんには申し訳ないが、これが形式的な男女平等かも。

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(猫カフェ~「八尾猫 珈琲館」というお店らしい。。。。たぶん)

 遊歩道の脇に選挙のときのように、顔写真がたくさん貼ったボードが置いてあった。聞いてみるとこの辺りの共産党の有力者の方々の写真なのだそうだ。やはり中国・共産党支配なんだという気がする。

 帰りの車が待ち合わせ場所になかなかこず、かなり待たされる。ようやく車に乗り込みホテルに向かう。

 法律事務所の方では是非とも事務所を見てもらいたいとのことだそうで、汗をかいた服を着替える余裕もなく、ホテルの6号館前の駐車場で乗り換えることに。そこで姜先生を待つ間に、朝に撮影した記念写真をもらえた。なかなか大きく立派。着替えもできず汗くさい軽装のまま、法律事務所にいくことになる。せめて名刺入れでも取りに行きたかったが、時間がないということでそれも却下。
 財布に名刺二枚しか入ってないよ・・・。

 法律事務所は、高層ビルのワンフロアーをど~んと占有してある。ぴかぴかに磨かれた床には自分の姿が映るくらいだ。ガラスにも埃のかけら一つもついていない。

 通路の両脇に飾ってある、高さ2m程もあろう、どでかい壷を倒さないように気を使う。万が一にでもカバンのヒモを引っかけて倒して割っちゃったなら、おそらく、数百万円の損害賠償は必至であると思われる。しかも、相手は凄腕ローファーム軍団なのだ。

 それにしてもオフィスは、映画に出てきてもおかしくないくらい格好いい。個室からトム・クルーズが出てきて「Hey! Sakano!」と声をかけられても全く違和感を感じないくらいだ。

 パートナーは約20名、アソシエイトは約50名くらいとのこと。パートナーは個室がもらえるが、アソシエイトはオーブンスペース。受験時代の参考書と思われる書籍をおいてある机もあった。

 休みの日だったが、アソシエイト数名が働いていた。所長室はやはり立派で、格差社会を痛感させるものだった。


 事務所内を案内されたあと、事務所紹介のビデオを見せてもらい、どのような仕事をしているかなどについてお互いが話す。お土産に、その事務所で特別にこしらえた茶器をお土産に頂く。

 その後、食事をご馳走してくれることに。
 中華もあるが鉄板焼もあるような店で、個室での会食。水木金などと曜日を表す名前が個室についていて、我々は「金」の部屋。机の上に注文するための用紙がおいてあり、それに記入して注文するシステムらしい。注文用紙には肉の焼いた物などがそこに載っており、野菜や魚介が苦手なY弁護士も、肉が食べられそうだと言うことで元気が出てきた様子。室内にある円形の中華テーブルの周りに椅子が並べてあるが、誰がどこの席にするかについては、パートナーの先生が決める。

 どうやら、酒席を設けるあるじが、一番奥の中心に座り、その右手に1番目の客、左手に2番目の客、という順番があるようだ。年齢順にX教授、S弁護士、Y弁護士の順序で座るよう指示を受ける。


 アルコール度52度の酒で乾杯をするらしいが、飲めない。飲め飲めと促されて、仕方なく、少しだけ飲む。シンナーのようななアルコール臭がする上に、のどがカット燃える。

 案の定、すぐに頭痛に襲われた。これは飲んべえの方には分からない辛さだろう。

 ステーキ肉、麻婆豆腐、回鍋肉など、少し辛いがおいしい。ただし、なぜか最後のラーメンだけは味がしなかった。

 途中で、トイレに立った際に、お店の人に「ツァーサ・サイナーリ」と言ってみた。1度目は??という感じだったが、再度大声で言ってみると、トイレを教えてくれた。おお、覚えておいて良かったぞ。X教授の教えに感謝するS弁護士だった。

 チャン先生?というおもしろい大学教授?も途中から参加。
 少し石原慎太郎の若い頃に似ていて、日本語がめちゃくちゃ上手い。これだけ日本語ができれば、日本人だといっても誰も疑わないだろう。「日本語上達の秘訣は、とにかく勉強よりも遊ぶことだよ!」と豪快に笑っていた。これだけ日本語がお上手だと妙に説得力がある。


 昨夜の歓迎会と同じく、ここでも何度も乾杯することは変わらない。それ以外にも、1対1で乾杯するところは同じだ。

 アルコールを飲むと頭痛がする私、アルコールに極めて弱いY弁護士は共にかなり厳しい状況。X教授の肝臓が丈夫で本当に良かった。そうでないと、3人とも歓待してくれるのに無礼な対応になりかねないところだった。ほんと、中国でのお付き合いにはアルコールに強いことが必須の条件である可能性が高い。

 帰りの車内で、Gさんと話していたX教授から、明日の夕食も宴会に決まりましたと告げられる。

 どうやら明日は、青島の有力弁護士さんがご馳走してくれることになったらしい。最後くらいはのんびりしたかったが、お誘い頂いた以上、もう行くしかないだろ。どうにでもなっちまえと、S弁護士は、飲めないアルコールを無理して少し呑んだために、がんがん痛む頭のなかで、半ばやけっぱちになって考えていた。

 ホテルに戻った際にX教授にエアコンをみてもらった。どうやら、太陽マークに見えたのは雪のマークで、雪のマークがついていれば冷房になっているとのこと。「まったく紛らわしい表示だな。」と自分の観察眼のなさを棚に上げて、昨晩の悲劇を振り返る。これで今日は安心して眠れそうだ。

(続く)