京阪特急座り方試案

 私は、司法修習時代から京阪電車を通勤に利用している。

 京都に住んで大阪の事務所に通うためには、出町柳~淀屋橋間を結ぶ京阪電車が便利なのだ。

 もちろん、高槻市・茨木市等に住んで、30分以内の通勤時間で済ませる方法も考えられた。この点、京阪電車は出町柳~淀屋橋間約1時間弱なので、時間的には不利だ。

 しかし、出町柳駅も淀屋橋駅もともに始発駅なので、ほぼ座って通勤できるというメリットには代えられない。座ることができれば、通勤時間を読書や睡眠時間に充てられる。たとえ混雑していても、次の特急を待てば、確実に座れる。

 しかも、京阪特急のエレガントサルーン(2階建て客車とプレミアムカーを連結する編成)は、通常座席もそこそこ座り心地がよいので、私は勝手に、「京阪神の通勤電車最強」は、京阪電車ではないかと秘かに思っていたりする。


 20年以上、京阪電車で通勤をしてきたが、やはりエレガントサルーンの通常座席(中央通路をはさんで、進行方向に向かって2名ずつの座席が並ぶ、いわゆるロマンスシート配置)には、より心地よく過ごすための座り方があると思う。

 2人並んで座るため、座り方によって、隣の客と腕がぶつかり続けるなど、気を使う状態が続く場合がある。

 ときおり、腕を強引に押しつけて自分のスペースの占有を態度で主張してくる客もいて、それはそれで気分がよろしくない。

 だが、座り方によっては、それを避けることもできるのだ。

 座り方のキーポイントは、通路側の客の座り方だ。キーポイントと言ったが、方法は極めて単純で簡単だ。


 通路側の客が、できる限りお尻を通路側ギリギリまで寄せて座る、これだけでお互い気持ちよく過ごせることが多いのだ。


 私は175㎝、72キロだが、私よりも体格のよい男性と並んで座っても、通路側の人がお尻を通路側ギリギリまで寄せれば、ほぼ腕は当たらない。それどころか若干スペースが空くことがほとんどだ。

 それでは通路側の客が窮屈なのではないかと思う方もおられるかもしれないが、実際やってみれば分かるが、通路側の客は通路側ギリギリまでお尻を寄せて座っても、お尻より幅の広い肩は、通路側の肘掛けの上あたりまでで収まるから、実は、通路に大きくはみ出ることはないのである。
 逆に、窓側の客は窓側の腕が窓側の壁に当たってしまうため、お尻を窓側ギリギリまで寄せて座ることは、身体の構造上、困難だ。私は始発から終点まで乗るため、途中下車する客の邪魔になりにくいように窓側に座ることが多いので、経験上、これは間違いないことといってよいだろう。

 とっても単純なことで、実践してくれている人も結構いるようだが、ときおり、腕をぐいぐい押しつけて自分のスペースを確保しようとする人が隣に座ってきたりすると、もう少し、お互い気持ちよく過ごせる方法があるのになぁ~と、残念に思ったりもするのだ。