ホンダエンジン、F1で勝利

 ホンダエンジンを積んだ、レッドブルチームのF1マシンが、フェルスタッペンのドライブにより昨日のオーストリアグランプリで優勝した。

 ホンダは、F1復帰後初優勝で、13年ぶりだということだ。

 思えば、日本人初のフルタイムF1ドライバーとなった中島悟氏のロータスホンダを、鈴鹿サーキットに見に行ってから(確か中嶋悟は6位。)、もう30年以上が経っている。

 まだ当時の鈴鹿サーキットは、スタンドの整備も大してされていなされておらず、しかもお金が無い学生時代だったものだから、チケットは自由席という名の立ち見席、しかも雨が降ったか何かでぬかるんでいた地面に背伸びして立ちながら、人の頭の間の隙間から見える僅かな視界からサーキットを垣間見るといった案配だった。

 もちろん宿に泊まるような贅沢ができるはずもなく、一緒に行った友人の車の中で寝るといった強行軍だった。運営側も、駐車場の出入りや車両規制、交通整理にも慣れていなかったせいか、レース終了後は、ものすごい渋滞にはまって辟易した思い出が残っている。

 その後、F1は大ブームになり、バブル期には日本で2回開催されたこともあったはずだが、バブル崩壊後、次第にブームは下火になった。TV放送も地上波放送でやらなくなり、BSでも無料放送がなくなり、いまやF1を見ようとすれば、有料のBSかネットTVしかないという寒い時代だ。

 ただ、エンジンから発せられるものすごい爆音と、本戦の前日の予選時にバックストレートで見たF1のスピードから感じた、車がこんなに速く走れていいのか!という単純な、しかし、新鮮な驚きは今でも記憶に残っている。

 ホンダエンジンは、その後マクラーレンなどと組んで、アイルトン・セナ、アラン・プロストを擁して、年間通して優勝を逃したのは1度だけという快挙も成し遂げていたはずだ。

 そのせいもあってか、私もホンダエンジンのファンになり、社会人になってから初めて買った車はホンダのアコードユーロR(CL7)だった。

 K20A iVTECエンジンを積んだユーロRは、レッドゾーン8400回転という超高回転型エンジンに6速MTを組み合わせており、外見はいじらなかったが、私は吸排気系に無限パーツを組み込んで、VTECサウンドを響かせては喜んでいたものだった。

 もし、いま、ユーロRが新車で手に入るなら、また買っても良いと思うくらい、良い車だった。

 F1復帰後、ホンダは苦難の道のりを歩み続け、以前黄金時代を築いたマクラーレンと組んでも結果が出せず、マクラーレンからはシャシー(車体)は良いのに、エンジンがダメと酷評されたりもした。実際にはマクラーレンのシャシーにも問題があったようで、ホンダエンジンだけが問題であったわけではなかったことが後に明らかになるが、ホンダは歯を食いしばってその理不尽な批判に耐えて努力を重ねてきたのだ。

 まだ、メルセデスやフェラーリとの差はあるように一般にいわれているが、きっと追いつく日は近いように思う。

 ガンバレ、ホンダ!

 今はホンダの車には乗っていないが、ホンダのF1でのさらなる活躍を願ってやまない。